記事概要
2024年6月17日、岡山県で開催された岡山Web3勉強会第1回の講師として参加してきました。今回は、その内容を皆さんと共有したいと思います。Web3って聞いたことはあるけど、よくわからない…という方も多いのではないでしょうか?この記事を読めば、Web3の基本から最新の活用事例まで、一気に理解できること間違いなしです!
Web3とは?その背景から紐解く
まず、なぜ今Web3が注目されているのか、その背景から見ていきましょう。
現在、私たちは「VUCA」と呼ばれる時代に生きています。これは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取ったもので、まさに今の世界情勢を表しています。気候変動、人口減少、グローバル化、そして猛烈な勢いで進む技術革新…。こんな時代だからこそ、新しいデジタル技術の活用が求められているんです。
そして今、第四次産業革命とも呼ばれる大きな変革の波が押し寄せています。IoT、AI、ロボット、ビッグデータなどの技術が、私たちの生活やビジネスを大きく変えようとしています。その中で登場してきたのが「Web3」なのです。
Web1.0からWeb3.0へ:インターネットの進化
Web3を理解するには、インターネットの歴史を振り返るのが一番わかりやすいでしょう。
- Web1.0:一方向の情報提供(閲覧するだけ)
- Web2.0:双方向のやりとり(SNS、EC等)
- Web3.0:分散型のネットワーク(ブロックチェーン技術の活用)
Web3の最大の特徴は、中央集権型から分散型へと移行することです。これにより、データの管理や取引がより安全で透明になり、個人がより大きな力を持つことができるようになるのです。
Web3を支える技術と活用
Web3を支える主な技術は以下の通りです。
- ブロックチェーン:分散型で改ざんが困難なデータベース
- スマートコントラクト:自動実行される契約の仕組みとプログラム
- 分散型アプリケーション(DApps):中央サーバーに依存しないアプリ
これらの技術を組み合わせることで、今までにない新しいサービスや経済システムが生まれつつあります。
- NFT(Non-Fungible Token):デジタル資産の所有権を証明する技術
- DAO(Decentralized Autonomous Organization):分散型自立組織
日本国内のWeb3活用事例
理論だけでなく、実際の活用事例を見てみましょう。日本国内でも、すでに多くの取り組みが始まっています。
- 加賀市の市民NFT:全市民にNFTを配布
- 山古志村のデジタル村民制度:NFTで関係人口を増やす試み
- 渋谷区のハチペイ:ブロックチェーンを活用したポイントシステム
- 秋元康氏のアイドルプロジェクト:Web3技術を活用したアイドル育成
- Pontaの経済圏拡大:既存ポイントシステムのWeb3化
- 大阪万博でのNFT活用計画:イベント参加者向けの特別なトークン発行
これらの事例から、Web3が地域活性化や新しいビジネスモデルの創出に大きな可能性を秘めていることがわかります。
Web3活用のメリット
Web3を活用することで、以下のようなメリットが期待できます:
- 関係人口の創出
- 地域経済の活性化
- 行政サービスの効率化
- 新規ビジネスの創出
- セキュリティの向上
- コスト削減
特に、地方自治体や中小企業にとっては、これらのメリットは非常に魅力的ではないでしょうか。
今後の展望と課題
Web3は大きな可能性を秘めていますが、まだまだ発展途上の技術です。今後は以下のような点が課題となるでしょう:
- 法規制の整備
- 技術の更なる進化
- ユーザビリティの改善
- 産業への広範な応用(金融、ヘルスケア、物流、エンターテイメントなど)
これらの課題を一つずつクリアしていくことで、Web3はより身近で使いやすいものになっていくはずです。
まとめ
Web3は、単なる技術革新ではありません。それは、私たちの社会や経済のあり方を根本から変える可能性を秘めています。特に地域ビジネスや個人の経済活動に大きな影響を与える可能性があります。
今回の勉強会を通じて、Web3の重要性と可能性を改めて実感しました。これからも継続的に学び、実践していくことが大切だと感じています。
皆さんも、ぜひWeb3の世界に飛び込んでみてください。きっと新しい発見があるはずです!
次回の勉強会では、より具体的な実装方法や地域特有の課題解決について議論される予定です。楽しみですね!
それでは。